小牧ロータリークラブの皆さん、お元気ですか。
新型コロナウイルス感染症のためメンバーの皆さんの顔をなかなか拝見できないのが残念です。
とうとう非常事態宣言が出されました。
幸か不幸か愛知県は対象外ですが、自分もコロナを感染させるかもしれないと考えて行動しましょう。
何はともあれ、今日は「般若心経(はんにゃしんきょう)」の話をします。
「般若心経」は1500年も読み継がれ日本人に最も親しまれてきたお経です。
お坊さんだけでなく普通の人が262文字に心の安らぎや生きる勇気を得てきました。
皆さんは般若心経にどんなイメージを持っていますか。
「観自在菩薩 行深般若波羅・・・」で始まる262文字の漢字でできています。
もともとは昔のインドの言葉のサンスクリッド語で書かれていました。
「般若」とは知恵という意味なので「般若心経」とは「知恵のお経」という意味です。
孫悟空の「西遊記」で有名な玄奘三蔵がインドへ行きお経を持ち帰り何年もかけてきちんと編集し翻訳して広めました。
内容を正確に翻訳している部分と翻訳せずにインドの音をそのまま残して漢字に置き換えた音写の部分とがあります。
理屈で解かることは翻訳すれば良いのですが音そのものが意味を持っている部分は音写でしか表わせないのでこういう形になりました。
般若心経の肝は音写で書かれているこの部分であると言われています。
「ジャテー ジャテー ハーラージャテー ハーラーソージャーテー ボーチーソーワーカー」
これは 呪文です!
般若心経のキーワードは「色即是空」です。
この世を作っているすべてのものは実体がないのだそうです。
たとえば「この演台」(例会場で喋っているつもり)と言った瞬間にこの前で人が話す台と判断してしまいますが、仮に演台というものを知らない人や犬や猫にとってはただの木の固まりでしかありません。
私たちは物質に特定の概念をくっつけて勝手にその縛りでものを見ていると言えます。
概念は誰かが作ったものだから間違う時もあるし時代や国によってもころころ変わります。
そんな不安定な概念を通じて作ったものは結局実体のない「空」なのです。
般若心経には21回の「無」が繰り返し出てきます。
自分が持っている思い込みや偏見、社会が定めている常識や慣習、そうした枠組みを一旦全部取り払いまっさらな状態になりましょうと説きます。
自分の固定観念をリセットして新しく世界を考え直すと見えてくるものあるのです。
般若心経は英語圏の国々でも「The Heart Sutra」(心の教典)として根強い人気があります。
ジョンレノンも般若心経を心の支えにしていたと言われています。
♪イマジンで「天国も地獄も国境もない、あるのは青空だけさ、そんな社会を想像してごらん」とジョンが歌っていますが私にはまるで般若心経のお経に聞こえる時があります。
アフターコロナで新しいものが見えてくるかもしれません。
前向きに取り組んでいきましょう。